2019/01/04 20:27


服のこすれる音がしたんだ。
わたしの後ろを通り過ぎる音。
振り返りもしなかったけど、
あれはきっと君だったんでしょ?

それだけ青い春を感じたの。
少しで溢れていく幸せを。
沈黙が騒ぎ出す夜も、
何も怖くなかったんだよ。

君のおかげだよ。

涙と一緒に食べた飴玉の味は、
わたしには言葉にできなかった味。
でも、今もしっかり覚えているの。
あれは君への涙だったんだよ。

それだけで青い春を感じたの。
少しで溢れていく寂しさを。
より大きい幸せを欲しがったのが、
わたしだけのような気がしたの。

君のせいだよ。

でも、
こんな忘れられない日々を、
わたしにくれたのは君だけだよ。

だからね、
今は全部、
君のおかげ。




words: nishimoto yugo (Wink Mark)